私たちが普段購入している食品はパッケージで包装されています。
美味しそうな写真や目を惹きつけるパッケージを見かけるとつい購入したくなります。
食品パッケージにはデザインや情報を消費者に伝える役割もありますが、それ以外にも、中身の品質維持、配送・保管時の中身の保護など様々な役割もあります。
私たちが日常生活で購入している食品を包んでいるパッケージには、様々な技術が駆使されていてたくさんの人が関わっています。
この記事では、食品パッケージを知る上で基礎となる知識をご紹介します。
食品パッケージについて学び、商品開発に役立てましょう。
食品パッケージの役割
食品の品質維持・保護
食品をパッケージで包装することによって中身の美味しさを保ち、腐るのを防ぎます。
また、配送や保管をしている時に衝撃から中身を護り、中身が割れてしまうことや異物混入を防ぎます。
私たちが家で食品を保存できるのも食品パッケージで放送されているおかげです。
食生活の質を向上させる
食品パッケージで食品を守ることができるため、たくさんのメーカーが消費者のニーズに合わせた食品を製造しています。
レトルト食品や冷凍食品など簡単に調理できる便利な食品も、一食に適した量を購入できるのも、長期保存ができる食品を購入できるのも食品パッケージで包装されているからです。
特にお菓子に多いですが、最近、チャック付きパッケージや個食サイズパッケージをよく見かけるようになりました。
数回に分けて食べることができ、持ち運びも簡単にできます。
情報伝達
商品名やシズル写真、キャッチコピーなどをパッケージに印刷することによって、消費者に中身の情報を伝える役割もあります。
加えて食品表示を記載することで原材料やアレルギー、どこで製造されたかなど食品の安全安心に関わる情報を伝えます。
パッケージを見るだけで消費者がその食品について理解できることが大切です。
食品パッケージの種類
袋・フィルム
私たちが購入する食品の多くは、袋・フィルムで包装されています。
袋・フィルムの素材はプラスチックです。他にも環境に配慮して紙が使用されていたり、品質をより維持できるようにアルミが使用されているものもあります。
袋・フィルムは軽くて持ち運びがしやすく、開封が簡単で捨てやすいといったメリットがあります。
トレー
肉や魚といった生鮮食品は、一般的にトレーに包装されます。
丈夫なトレーを使用することによって柔らかい生鮮食品を保護するとともに、中身をよく見せることができます。
トレーは商品を載せてラップ、または蓋をかぶせるだけなので包装に大掛かりな機械が必要ないのでバックヤードで簡単に使うことができます。
紙・化粧箱
紙で食品を直に包むことはほとんどありませんが、デザイン性を持たせるために紙・化粧箱が使われます。
保護のために透明な袋や容器で包まれた食品を紙・化粧箱で包むことによってリーズナブルにデザイン性を持たせることができます。
特に化粧箱はお土産や贈答品などに使用されることが多く、高級感を出すことができます。
ペットボトル
ペットボトルは飲料や調味料で使用されます。
耐圧ボトル、耐熱ボトル、非耐熱ボトルといった種類が存在し、中身によって使い分けがされています。
ペットボトルは基本的に透明なので、シュリンクフィルムというフィルムにデザインを印刷してフィルムをボトルに巻きつけます。
びん・缶
びん・缶も飲料や調味料で使用されます。缶は長期保存可能な缶詰食品でも使用されます。
また、缶ビールが思い浮かぶように、特に酒類はびん・缶で包装されます。自販機で販売する飲料やコーヒーも缶で包装するのが一般的です。
びんで包装することによって日持ちを伸ばすことができるため、ジャムやデザート、ドレッシングをびんに入れることもあります。
食品パッケージに関する代表的な法律
食品パッケージを使用する上で守る義務がある法律がいくつか存在します。その中から代表的な法律をご紹介します。
食品表示法
食品表示法とは、食品の安心安全や食品選択の確保を目的につくられた法律です。
以前存在していた食品衛生法、JAS法、健康増進法の3つが一元化されてできたのが食品表示法です。
原材料名、原料原産地、表示責任者、製造所、栄養成分表示の記載など様々な表示義務を定めています。
景品表示法
景品表示法とは、不当表示や不当景品から消費者を守るためにつくられた法律です。
景品表示法の中で優良誤認表示、有利誤認表示、その他誤認されるおそれのある表示の3つに分けられています。
食品の成分や属性、規格、原産地など消費者が誤認してしまうおそれのある表示は禁止されています。
容器包装リサイクル法
容器包装リサイクル法とは、家庭からごみとして出る容器包装廃棄物のリサイクル制度を設けることによってごみを減らし、資源を有効活用するためにつくられた法律です。
法律に基づき特定事業者に当たる企業には容器の再商品化義務が生じます。利用・製造・輸入した容器・包装の量など記した書類を5年間保管することも義務付けられています。
食品パッケージを使用する上で知っておくべき法律は、表示に関わる法律だけではありません。
食品パッケージのポイント
中身に適したパッケージを選ぶ
食品を適切に製造・保存するためには中身に適したパッケージを選ぶ必要があります。
加工肉に適したパッケージ、レトルト食品に適したパッケージ、お菓子に適したパッケージなど様々な種類があります。
価格が安いからといって適切ではないパッケージを使うと大きなトラブルの原因になったり、高機能なパッケージしか使用しないとオーバースペックになってしまいます。
パッケージ選定をする上で、適性・スペック・価格すべてのバランスを考えることが大切です。
コンセプトに合ったデザインにする
消費者に情報を伝えるためにパッケージのデザインも重要です。
売りたいターゲットを明確にし、コンセプトに合ったデザインを制作しましょう。
また、中身を入れたときにどう見えるか、売場に並べたときにどう見えるか実際の姿を考えておくことも大切です。
デザインはデザイナーによる制作が一般的なので、プロのデザイナーにどんどん相談しましょう。
環境のことを考える
最近はSDG’sも注目されているため、環境に配慮した食品パッケージを使用することも珍しくありません。
紙を素材に使用したフィルム、印刷に使用する自然由来の成分を含んだボタニカルインキなど環境に配慮した素材を使ってパッケージを制作することが可能です。
条件を満たせば環境配慮素材を使用しているマークを付けることができるので、企業PRにもつながります。
さいごに
食品パッケージの正しい知識を身につけることは、商品開発に役立ちます。加えて食品を選ぶときにも活用することができます。
適切なパッケージを使用して、消費者に安全安心な食品をお届けしていきましょう。
中部流通では食品パッケージの取り扱いをしています。
食品パッケージの選定からデザイン、印刷まで全て一貫して行なっていますので、お困りの方はお気軽にご相談ください。
まとめ
食品パッケージの基礎を学ぼう!商品開発に役立つ食品パッケージの知識
私たちが日常生活で購入している食品を包んでいるパッケージには、様々な技術が駆使されていてたくさんの人が関わっています。
食品パッケージの正しい知識を身につけることは、商品開発に役立ちます。加えて食品を選ぶときにも活用することができます。
食品パッケージには様々な種類があり、使用する上で必ず守らなければならない法律も存在します。
適切なパッケージを使用して、消費者に安全安心な食品をお届けしていきましょう。
キーワード
- 食品パッケージ
- 食品包装
- 軟包装