2023.03.11

初めてのOEMで知っておきたいことを解説!省コストでオリジナル商品を作るための基礎知識

消費者のニーズの多様化や商品のコモディティ化に伴い、オリジナル商品の開発をお考えの方は多いのではないでしょうか。

またECの登場で市場に参入しやすくなったいま、自分の考えた商品を販売してみたいという方も多いと思います。

生産工場もなければ人員も技術もない。そんな時、OEMを行えば容易に商品開発をすることができます。

オリジナル商品を販売してみたいという方は、OEMを考えてみてはいかがでしょうか。

この記事ではOEMの説明やメリットなど、初めてでもOEMを知ることのできる基礎知識を解説しています。

  1. OEMとは?
  2. OEMの種類
  3. OEMのメリット
  4. OEMのポイント

OEMとは?

OEMを検討する人々

OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の略で、他社の製品を製造することを意味します。

冒頭でも述べたようにコストの問題上、開発したい商品の製造ラインをもつ会社に製造を委託した方がメリットのある場合、この方法を取ります。

ODMについて

ODMと似た言葉でODMがあります。

ODMは「Original Design manufacturing」の略です。OEMは製造のみの委託に対し、ODMは設計から製造までを受託者が担います。

OEMでは、委託者が使用する原料や企画など設計を指示する必要があります。そうすることによって商品の品質管理を自社で行いやすくなります。

ODMは商品管理がOEMより劣りますが、製品に関する知識が不足していてもオリジナル商品を手に入れることが可能です。

PBについて

オリジナル商品と聞いて思い浮かぶのは、コンビニやスーパーマーケットに並べられたその小売のロゴが入った商品だという方も多いと思います。

コンビニやスーパーマーケットなどの流通業者が自社オリジナルのブランドとしてOEMで製造した商品を「プライベートブランド(PB)」と呼びます。

プライベートブランドとは別にナショナルブランド(NB)も存在します。

こちらは、メーカーが開発したそのメーカー独自の商品です。販売の領域はとても広く、基本的にどこのお店でも取り扱われています。

OEMの種類

OEMには、主に2種類の流れが存在します。

OEMメーカーが企画した商品を委託者へ提案する

OEMメーカーが自社の製造ラインで製造した商品をブランドに提案します。

提案を受けたブランドは、自分たちの求めている商品と同等であれば商品化にかけるコストを省くことができます。

ブランドが企画した商品をOEMメーカーで製造してもらう

ブランドが商品の企画をしてOEMメーカーに製造を委託します。

委託者が商品企画・設計・包装資材などを指定するので、OEMメーカーはそれにもとづいて製造するだけになります。

先ほども書いたプライベートブランドはこの流れで製造されます。

OEMのメリット

商品企画のミーティング

OEMメーカーのメリット

  • 売上拡大につながる
    販売力のあるブランドや店舗でOEM商品が販売されれば、自分たちで売る以上の効果が見込めます。
    OEMは委託者が商品の設計を行うため、製造に集中することも可能です。自分たちで設計する時間を省くことができるので、より迅速な売上拡大につながります。

  • 工場の稼働率を上げることができる
    もし製造ラインが止まってしまう時間があれば、製造効率が悪くなってしまいます。
    そういった空いている時間に受託した商品を製造できれば、工場の稼働率を上げることが可能です。

OEM委託者のメリット

  • 省コストで商品開発ができる
    製造のための設備増設、人員確保、技術習得といった時間とお金が必要な投資を抑えることができます。
    そのため早いスパンで商品開発を進めることができます。また、経営リソースを自分たちが成長させるべき部分へ集中させることも可能です。
    省コストで商品開発ができること、これがOEMの最大のメリットといえます。

  • 在庫のリスクが低い
    自社工場で商品を製造すると欠品をさせないためや、製造効率のために大量の商品をつくることがあります。
    在庫を大量に持つことになり、同時に不動在庫や廃棄のリスクが発生します。
    OEMであれば販売状況を反映し、発注数量をある程度調整できるため過剰在庫になるリスクは低いです。

  • 新商品の開発スピードが向上する
    省コストで商品開発ができること、在庫のリスクが低いことによって商品のPDCAサイクルを早く回すことができます。
    売れ行きが良ければ増産も可能です。売れ行きが悪ければ改善策を練って品質を上げる、潔く販売を止めて次の商品につなげる、といった様々な対策を素早くとることができます。

OEMのポイント

OEMの商談成立

納期

自社工場での製造ではないため、納期の調整が大切です。

製造を委託する工場の製造能力をしっかりとヒアリングし、自分たちの発売スケジュールを伝え緻密な打ち合わせを行いましょう。

何かしらのトラブルが起きる可能性もありますので、そういった場合はどのように対応するか事前に打ち合わせをしておくことも大切です。

パッケージ

OEMに限ったことではありませんが、商品の顔であるパッケージはとても大切です。

商品コンセプトに適したデザインになっているか、想像通りの色が印刷されているか各工程でのチェックが欠かせません。

パッケージの素材は中身に適したものか、表示する情報は法律を遵守できているかどうかといった品質に関わる部分も忘れないようにしましょう。

OEMメーカー開拓

委託先の工場は信頼できるか、製造を依頼してきたブランドは信頼できるかという見極めが必要です。

また、自分たちの開発したい商品をしっかりとつくることができるかという事前の確認もとりましょう。

工場のキャパシティや製造ロットなど条件の確認も怠らないことが大切です。
OEMメーカーの探し方として、ネットで検索する方法が一番手軽です。

他にも展示会や既に販売されている商品の製造者や製造所固有記号を検索するという方法でも探すことができます。

特に展示会に行くのは、実際にその会社の方からいろいろと話を聞くことができるためおすすめです。

さいごに

OEMは自動車や化粧品、食品など様々な業界で行われています。当社は食品に特化したOEMについて長年取り組みをしています。

OEMメーカーの選定はもちろん、パッケージの取り扱いといったトータルでの商品開発支援も可能です。

食品のOEMによる商品開発をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

初めてのOEMで知っておきたいことを解説!省コストでオリジナル商品を作るための基礎知識

OEMを行うことで、商品開発が初めての人でも省コストでオリジナル商品をつくることができる

OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の略で、他社の製品を製造することを意味します。
冒頭でも述べたようにコストの問題上、開発したい商品の製造ラインをもつ会社に製造を委託した方がメリットのある場合、この方法を取ります。

キーワード

  • オリジナル商品開発
  • 食品OEM
  • OEMメーカー開拓