ここ最近、「エシカル消費」という言葉を聞くようになりました。エシカル消費は私たちの暮らしを良くしていくためには欠かせないものです。
SDGsや他の環境活動にも影響するテーマなので、意味をしっかりと理解して実践していくことが大切です。
この記事では、エシカル消費について意味や実際にどのような活動を行うべきなのか解説いたします。
エシカル消費とは?
「エシカル」はそのまま日本語にすると「倫理的な」という意味です。
環境や暮らしに対する「エシカル」という言葉は、「倫理的な」が発展した意味の「地球環境、人、社会に対してやさしい」と捉えられています。
また「エシカル消費」は、「地球環境、人、社会に対してやさしいものを購入・消費する」という意味になります。
私たち一人ひとりが購入するものを、エシカルな商品かどうか選択していかなければなりません。
なぜエシカル消費が注目され始めているか
エシカルという言葉は海外発祥で、1989年頃から消費活動に対して使用され始めたとされています。
それほど新しくない言葉ですが、ファッション業界でのある事件がきっかけでより注目されるようになりました。
2013年、バングラディッシュにある「ラナ・プラザ」という商業ビルが崩壊し、多くの被害者が出る悲惨な事件が発生しました。
ビルにはファッション関係の向上が入っていて、その従業員も犠牲となっています。
崩壊の予兆があったビルは修繕されることなく、不備が放置されていたため事故ではなく人災と認定されました。
そのビルで生産されていたものは世界に多く流通していたため、人々に衝撃を与えました。
以降、安全に対する協定も結ばれ生産現場の環境も改善されるようになりました。
無理のないエシカルなファッションが注目されるとともに、環境問題やSDGsなどの取り組みも活発になり、エシカル消費が重視されるようになりました。
エシカル消費と似たキーワード
サステナブル
「サステナブル」は、「持続可能な」という意味です。エシカルよりも広い意味を持っています。
エシカルは個人で行う活動を表しますが、サステナブルは人間が暮らし続けることのできる地球にするための全体的な活動やシステムのことを表します。
オーガニック
オーガニックは、「有機」という意味です。
有機野菜が有名で、農薬や化学肥料を使わない自然を生かした農産業や水産業、加工方法のことです
オーガニック商品を購入することは、エシカル消費につながります。
ロハス
ロハスは、「環境と健康を重視する生活様式」という意味です。
ロハスは環境と健康の意識を高めていくことを重視しますが、ロハスを心がけることもエシカルにつながります。
エシカルとSDGsの関係性
エシカルはSDGsのうち12番目の「つくる責任 つかう責任」に関係があります。
「つくる責任 つかう責任」の中で、持続可能な生産・消費形態の確保」が掲げられていて、エシカル消費をすることで目標達成に貢献することができます。
エシカル消費で地球に「やさしく」なろう
人にやさしい
他人を思いやるような消費活動とは、どんなものがあるのでしょうか。
例えば障害者支援につながる商品を購入することは、人にやさしいエシカルな消費です。
フリーマーケットやEコマースといった企業でなくとも自分でつくったものを販売できるマーケットで商品を購入することも、エシカルな消費です。
誰かを応援するという気持ちがエシカル消費では大切になります。
社会にやさしい
フェアトレード商品や、その商品を購入することで寄付が発生する商品の購入は社会にやさしい消費です。
フェアトレードとは、発展途上国でつくられた農産物や製品を適正価格で取引し、生産者の生活を豊かにしていく取引のことです。
その流れのもと販売されているフェアトレード商品には、フェアトレードマークが付いています。
環境にやさしい
エコ商品やリサイクル商品を購入して環境に配慮した消費を心がけることも大切です。
世界でさまざまなエコやリサイクル商品が販売されているため、私たちに最も身近で最も行動しやすい消費ではないでしょうか。
商品によってはリサイクルしてつくられたということが記載されている商品もありますので、購入の際の判断基準にすることをおすすめします。
地域にやさしい
地産地消を心がけることもエシカル消費につながります。
スーパーマーケットへ行くと、地域の農家が生産した農産物が販売されていたり、地元の特産品が販売されています。
他にも道の駅や直売所など、様々な場所で地域のものを購入することができます。
Eコマースのおかげで全国どこの商品であっても購入することができ便利ですが、地元のお店にも足を運んでみましょう。
エシカル消費のポイント
商品のストーリーを知る
その商品がどのような流れで販売されているか知ることがエシカル消費の鍵です。
いつも買っている商品の原料がどこの国でとれて、どのような流れで販売されているかを知ることが大切です。
原料が海外から輸入されているのであれば、パッケージの裏に原料の原産国が表記してあります。
また、企業によってはWebサイトを閲覧することで商品のコンセプトや開発背景を知ることができます。
普段は知る由もない商品のストーリーを調べることで、思いもよらない素晴らしい発見があるかもしれません。
自分の住む地域を知る
自分の住む地域にどんなお店があるか、何が特産品かなど、地域について知って消費の選択肢を増やしましょう。
地産地消を心がけるたり、SNSで特産品を発信することで地域の活発化に貢献することができます。
まずは自分の住む地域について知り、どのような商品を購入するか考えることがエシカル消費へとつながります。
さいごに
エシカル消費は、消費をする本人に活動の選択が委ねられています。
私たち一人ひとりが地球にやさしい買い物や消費をすることがエシカル消費です。
企業や行政だけが地球のことを考えて政策を行うのではなく、個人が積極的に行動を起こしていく必要があります。
エコやSDGsと関わりが深い「エシカル消費」を心がけることで、社会的課題の解決を目指していきましょう。
まとめ
エシカル消費とは?エシカルの意味を理解して地球にやさしい暮らしを心がけよう!
エシカル消費は、地球環境、人、社会に対してやさしいものを購入・消費することを言います。
エシカル消費はSDGsの17番目の「つくる責任 つかう責任」と関わりがあります。フェアトレード商品や地産地消を心がけ、エシカル消費を積極的に行いましょう。そのためにも商品の背景にあるストーリーを知ること、自分の住んでいる地域について知ることが大切です。
キーワード
- エシカル
- フェアトレード
- リサイクル