ドラッグストアのデリカ部門で使用する食用油の値上げ対策!適正使用量が分かるオペレーションの改善をサポート
ドラッグストア向けにデリカ部門の調理で使用する食用油のオペレーション改善を提案させていただき、コスト削減につながった事例をご紹介します。
CUSTOMER
当社グループのドラッグストア
今回提案させていただいたドラッグストア様のデリカ部門では、フライヤーで揚げる惣菜をメインに厨房での調理も行っております。そのため食油をよく使用されるのですが、油の価格はなかなか安定せず、コスト増の要因になりがちです。そこで今回は、オペレーションを改善することで食用油のコストを削減する提案をさせていただきました。
中部流通の"現場力"で
お客様のお悩みを解決!
お客さまのお悩み
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現状の食用油の使用のオペレーションが正しいのかどうか判断基準がない
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効果的なオペレーションにするために現場での検証が難しい
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どのようにオペレーションを変更すれば改善できるのか分からない
提案した解決策
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発注数量が適正か判断するために売上と発注数量の相関分析を行った
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食用油の使い方は適切かどうか、現場でヒアリングを行った
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食用油を廃棄するタイミングは適切かどうか、廃棄油の調査を行った
改善効果
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POINT
食用油の使用量を削減することができ、コスト削減へつなげることができた
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POINT
食用油の管理マニュアルを整備、酸化値確認アプリの導入で適切な使い方がしやすくなった
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POINT
ドラッグストアに適したオペレーションへ改善することができた
販売部資材課
今回は私たちが提案させていただきました。
中部流通の資材課では、店舗や工場向けに包装資材・消耗品、什器・備品の取り扱いをしております。お困りごとがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
発注数量は適正かどうか、売上と発注数量の分析を行いました

食用油の発注基準が店舗ごとにばらついており、売上に適した発注になってない可能性があるという仮説を最初に立て、惣菜の売上金額と食用油の発注数量をグラフにしてみました。
そのグラフからは、売上と発注数量のバランスが平均的である店舗と、売上に対して数量の多い店舗、売上に対して発注数量が少ない店舗があることが見えてきました。
売上に対して数量の多い店舗は余分に油を使い過ぎているのではないか、売上に対して数量の少ない店舗は油を変えてなさすぎではないかという推測ができます。
そして、惣菜の売上金額と食用油の発注数量に相関関係がありそうということが分かったので、相関ができていない店舗にヒアリングを開始しました。
現場でのヒアリングで使い方を調査し、適切な使い方が見えてきました
ヒアリングでは作業手順の観察やインタビューなどを行い、ヒアリングを行った各店舗のオペレーションをまとめて比較検討を行いました。
そして、食用油の劣化を早めるような作業工程を行ってしまっている店舗があること、揚げ方の管理に関しては全店統一のマニュアルがないことが判明しました。
こうして、使用・清掃方法にばらつきがあることを特定することができました。その後は、方法にばらつきがでないように新しいマニュアルを作成しました。
油の廃棄タイミングを、目視からアプリでの測定に切り替えました
食用油の発注数を抑えるためには、廃棄のタイミングも重要です。
もともと設定されていたタイミングを見直し、加えて、交換の目安となる酸化値の確認を目視から誰が行っても同じになる酸化値確認アプリでの確認に切り替えました。

早すぎるタイミングでの交換は油の無駄遣いを招き、遅すぎるタイミングでは惣菜の品質に支障を来たします。使用方法を改善して廃棄タイミングを見直すことで、コスト削減と品質の維持の両立を果たすことができるのです。
食用油のオペレーション改善で、コスト削減を実現することができました
食用油の発注数量の適正化、マニュアルやアプリの導入、適切な廃棄タイミングの設定などを行い、オペレーションを改善することにより、発注数量を削減することができました。
価格そのものの交渉が難しい食用油でも、オペレーションを適切にすることで中長期的に効果の出るコスト削減を実現することができました。
今回は適切なタイミングでの自動発注も試験的に導入してみましたが、完全な自動化ができなかったことや緊急対応時にどうするかなど、まだまだ課題も残りました。
今後も引き続き、さらなるコスト削減に向けた提案ができるように努めてまいります。