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機能性表示食品とは?どのような食品があるのか、生活に取り入れる際のポイントなど役立つ情報をご紹介します!

作成者: 中部流通|2025.06.13

近年の健康意識の高まりと共に、機能性表示食品の注目度も高まっています。

食と健康は密接な関わりがあることは言うまでもなく、機能性表示食品は私たちの健康維持をサポートしてくれる心強い味方です。

この記事では、機能性表示食品とは何か、機能性表示食品の例や人気のある成分など知って役立つ情報をお伝えしていきます。

機能性表示食品とは

機能性表示食品とは、科学的根拠をもとに健康機能を表示できる食品のことです。

根拠は消費者庁に届けられ、パッケージに機能性を表示することができます。機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者が正しい情報を得て選択できるように20154月に制度が始まりました。

疾病に罹患していない方を対象にした食品で、生鮮食品を含めて全ての食品(一部除く)が対象となっています。

特定保健用食品(トクホ)・栄養機能食品との違い

機能性の表示ができる保健機能食品には、機能性表示商品の他に特定保健用食品(トクホ)と栄養機能食品が属しています。

特定保健用食品(トクホ)

健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、健康効果の表示が許可されている食品です。表示されている効果や安全性は国が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可を出しています。

栄養機能食品

一日に必要な栄養成分が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。科学的根拠が確認されている栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、届出をしなくても定められた表現によって表示が可能です。

これら2つと違い、機能性表示食品は事業者の責任において機能性を表示した食品になります。

根拠に関する情報は消費者庁に届出をする必要はありますが、国による審査がない点、消費者庁長官の許可を受けたものではない点で異なります。

なぜ注目されているのか

いま機能性表示食品への注目が高まっている理由は、時代のニーズと制度の柔軟性がマッチしているからです。

高齢化社会が進み、病気になってから解決するのではなく病気にならない体づくりをする予防医療が重要視されるようになりました。医療費の増加を抑えるためにもセルフケアが推奨されています。

サプリや健康食品自体は昔からありますが、機能性表示食品は科学的根拠が明記されているため消費者にとっての選びやすさが向上しました。

このように、毎日の食で手軽に分かりやすく健康をサポートできる点がニーズに合っています。

また、企業としては、トクホよりも発売までのハードルが低いため商品開発が行いやすく、市場も活発になってきています。

機能性表示食品のメリット・デメリット

手軽に自分に合ったものを選べる

科学的根拠に基づき、「脂肪の吸収を抑える」など分かりやすく機能が表示されているため目的にあった食品が選びやすくなっています。

生鮮食品を含めて全ての食品(一部除く)が対象となっているため、多くのメーカーが多様な商品を販売することができ、価格や好みに合わせても選びやすくなっています。

エビデンスが公開されている

機能性表示食品は、企業が根拠となるデータを消費者庁に届出しているため、消費者庁のウェブサイトで内容を確認することができます。

安全性の評価、機能性の評価、生産・製造・品質の管理、健康被害の情報収集体制の4点について事業者から届け出られた情報が消費者庁のウェブサイトで公開されています。

機能性の評価において、科学的根拠を示す方法の一つとして「研究レビュー」というものがあります。こちらは肯定的・否定的な結果全てを合わせて機能性があると認められるかどうか判断する方法です。

研究論文を抽出し、商品あるいは関与成分に機能性があると認められているか認められていないかを分類します。事業者の都合で機能性があることを示す論文だけを意図的に抽出することは認められておりません。

国による審査が行われない

機能性表示食品はトクホとは違い、国による審査が行われません。消費者庁にエビデンスの届出は必要ですが、それが審査されているわけではありません。

実際に消費者庁が点検を行い、根拠不十分による届出の撤回や販売終了に至った事例もあります。

国が審査を行なっているわけではないということを認識しておくことが大切です。

あくまでも食品であり、効果には個人差がある

機能性表示食品はあくまでも食品であり、医薬品ではありません。また、効果には個人差があることも認識しておきましょう。

病気の予防のための健康サポートの一つの手段として活用できても、病気の治療や完全な予防を目的として使用には向いていません。

過信はせず、毎日の食生活への安全な取り込みや他の健康習慣と組み合わせて食べることが大切です。

どんな機能の食品があるの?

ここでは実際にどのような機能性表示食品があるのか、その例をいくつかご紹介します。

  • 脂肪の吸収を抑える
    代表的な食品:機能性お茶、ゼリー飲料、サプリメント

  • 血圧を下げる・正常化する
    代表的な食品:機能性チョコレート、乳飲料、味噌汁

  • 睡眠の質を高める
    代表的な食品:機能性飲料、タブレット、機能性チョコレート

  • 目の健康を保つ
    代表的な食品:サプリメント、緑黄色野菜入りスムージー

  • 腸内環境を整える
    代表的な食品:ヨーグルト、発酵食品、乳酸菌飲料、食物繊維入りグミ

  • 認知機能の維持
    代表的な食品:サプリメント、機能性飲料

  • 筋肉の維持
    代表的な食品:プロテインバー、サプリメント、機能性飲料

人気のある成分

GABA

神経を落ち着かせ、リラックス作用やストレス軽減に役立ちます。血圧を下げる効果が認められることもあります。

含まれる食品として、発芽玄米、トマト、じゃがいも、GABA配合チョコレートや飲料などがあります。

乳酸菌

腸内環境を整える作用があり、便通や免疫機能の改善に期待できます。

含まれる食品として、ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、サプリメントなどがあります。

難消化性デキストリン

小腸で消化されにくい成分で、糖の吸収や脂肪の吸収を抑える働きがあります。便通の改善、食後血糖値の上昇防止、コレステロール低下など複数の効果に期待できます。

含まれる食品として、機能性飲料、ゼリー、グミなどがあります。手軽に取り入れやすく、ダイエット中の方や糖質制限中の方に人気があります。

ルテイン

ブルーライトや紫外線から網膜を守る効果があり、目の疲れ・かすみ目の改善、黄斑変性のリスク低下にも役立ちます。

含まれる食品として、ほうれん草、ケール、ブロッコリーといった緑黄色野菜、サプリメントや機能性飲料などがあります。

スマホ・パソコンの利用が多い人、シニア層から特に支持を受けています。

DHA

脳・神経・視覚の機能維持をサポートする効果があり、血中中性脂肪の低下、血管機能の改善、認知機能の維持に役立ちます。

含まれる食品として、青魚やサプリメント、機能性飲料などがあります。

受験生、高齢者、認知症予防層からの需要が高く、血液がサラサラになる効果のあるEPAという成分とセットで含まれている商品が多く販売されています。

機能性食品表示を生活に取り入れてみよう

ここでは、機能性表示食品を生活にうまく取り入れるためのポイントをご紹介します。

パッケージの表示をしっかり確認

自分に適した機能性を選ぶためには、表示内容をよく読むことが大切です。

あくまでも事業者の責任において機能が表示された食品のため、表示された機能性や科学的根拠はしっかりと確認しましょう。

必要であれば、消費者庁のウェブサイトで公開されている科学的根拠の届出を確認することもおすすめです。届出番号を確認しておくことで、根拠の確認が行いやすくなります。

食生活の見直し

機能性表示食品を食べていたとしても、基本的な栄養バランスや食の習慣が乱れていれば効果は薄まってしまいます。

良い食生活の上に機能性表示食品で効果を高めていくというイメージが大切です。

規則正しい食生活、野菜不足の解消、間食に機能性表示食品を取り入れてみる、運動をしてみるなど、効果を高めるポイントを実践していきましょう。

摂りすぎや体調の変化には注意

効果に期待できるからと機能性表示食品の食べ過ぎには注意しましょう。

パッケージに表示された摂取目安をしっかりと確認し、他にも機能性表示食品を食べている方は成分が重複していないかの確認も大切です。

また、体に合わない可能性もあるため、少しでも異変を感じたら摂取をストップすることも大切です。